第46回

現地調達のジレンマ(3)

  

 

  タイで機械や電気電子機器の最終組立行っている日系企業は、その部品原材料を日系の部品製造業者からの供給に依存する割合が高いと思われます。そして筆者の経験では、タイにおける各日系組立業者の現地付加価値率は結構高いものがあります。ちゃんとした調査があるわけでもありませんが、おそらく欧米におけるオペレーションよりも比較的早く高い現地調達率を達成することができるのが一般的と思います。これはやはり現地の日系企業からの調達の基盤が大きいということがあげられると思います。

 もちろんセットメーカーも将来のコスト競争力や現地への浸透などを考え、ローカル資本メーカーからのソーシングへの転換を戦略や計画に組み込んでいるはずです。それがなぜあまり進まないのか、これは単に時間のとらえかたの問題かもしれませんが、いくつかの要因を考えることができます。

 よく言われるようにローカルメーカーには品質や納期維持が不十分な会社が多いということがあります。一方で品質の良い、技術力のあるメーカーもあるが意外にコストが高かったりするということもあります。いずれにしても、日本で使っていた図面をそのまま渡せば同じものが出来てくるという簡便さに勝る日系企業をしのぐことができないといういいかたができるでしょう。(実際は日本と同じものが出来てくるのは相手が日系企業といっても簡単でないのはみなさんご存知のとおりですが)特にセットメーカーの工場の立ち上げ当初は日本からの生産移管でスタートすることが多いので特にそうといえます。

 図面が通じるということ、言語だけの問題でなく用語の問題も含め言葉が通じるということ、日本で使っていた金型や治工具が大きな改修なしに使えることなどなどメリットが多いのです。

 

 


目次に戻る